路地裏オフィス「vicolo」

渋谷駅から続く渋谷川沿いの遊歩道。

そこから少し進んだ小道に、ひっそりと佇むオフィスリノベーションの計画です。

このたび御縁あって私たちの新しい拠点となりました。

タイトルの「vicolo」とはイタリア語で「路地」を意味します。

かつて社員旅行で訪れたイタリアの街並の記憶。

歴史を感じるマテリアルや無造作に侵食する植物たちが織りなす風景美を、新しいオフィスに表現できないかと考えました。

 

まずは解体工事から。

建物は築浅の鉄筋コンクリート造で、綺麗に化粧された大きな梁や構造躯体の壁が。

この綺麗すぎる無機質な構造体をどのように処理するかも今回のリノベーションでのテーマのひとつ。

メインエントランス。

旧オフィスから連れてきたソファやキャビネットが所狭しと鎮座。

 

 

エントランスの扉を開けると路地のお目見え♪

背面の壁はミラー収納とし、路地の奥行き感を表現。

構造躯体は大胆に壁面緑化と古木チーク材で装飾を。

路地の床は、ローマ北部で採掘される玄武岩バサルティーナをモチーフにしたタイルと、ピンコロに見立てたモザイクタイルの組み合わせ。

空間構成は、路地に見立てた「ソト」と家屋に見立てた「ウチ」からなり、照明の色温度やマテリアルを使い分けることで異なる表情を。

路地を貫くメインカウンターはベルギーの左官材であるモールテックスを採用し、芯材に鉄骨を使用し浮遊感を演出。

Rの開口部が醸し出す柔らかい空気感♪

「ソト」は左官でザラッと、「ウチ」は塗装でツルッと。

カラーはくどくなり過ぎない様に同色で。

空間の彩る絵画はイギリス人銅版画作家のグラハム・クラークさんの作品。

独創的で有機的なフレーミングが空間にベストマッチ♪

トイレの洗面は既製品を現場加工して組み合わせ、コストを抑えたオリジナル品を。

背面タイルは釉薬によって出来上がる自然な色ムラが素敵です♪

造花と生花を組み合わせた梁の壁面緑化。

正直このプロジェクトで一番仕上がりが不安だったけど、植栽業者さんのセンスに脱帽♪

この生命感溢れる路地裏オフィスで、スタッフ一同これからもクリエイティブな仕事に励んでいきたいと思います!

お近くにお越しの際は、是非遊びにお越しくださいね♪

DATA
東京都渋谷区/オフィスリノベーション/RC造/60.12㎡