「Ｌ」

RCマンション一室のフルリノベーション計画です。

クライアントは中古マンションに付加価値をつけて販売している不動産会社さん。

東京タワーに程近い都心のど真ん中という好立地から、バリバリ働くスタイリッシュなサラリーマン男性をターゲットとした、クールなデザインとしたいとのご要望でした。

早速、解体前の現地にGO！

かな〜り年期入ってます、、、。

リノベーションでは現地調査が命！と言っても過言ではなく、ここで如何に情報収集出来るかがプロジェクト成功の鍵となってきます。

配管ルートや電気配線なども細かくチェックし、予め頭の中でイメージしていた間取りが計画通り進められそうか注意深く確認！

まもなくして解体工事が完了です。

ここでもまた、入念に現地調査を！

フルスケルトン状態になったことから、現況設計図では読み取れなかった、細かな天井高さや、梁せいなどをチェックしていきます。

リノベーション前と同じ位置から撮影した完成写真。

全体のインテリアはモノトーンでまとめつつも単調にならないよう、それぞれの素材のテクスチャーを活かして存在感を演出。

またライティングを工夫することで表情豊かな空間に仕上げています。

 

 

LDKから廊下・寝室を横断する梁は、中国原産の古レンガでアクセントとし、ガラスでその周囲をぐるっと囲むことで、各部屋は仕切りつつも、梁の存在感を敢えて強調するディテールに。

 

LDKの中心にはオールステンレスのキッチンが置かれ、クールな空間を引き立たせます。

LDKの天井は構造体によって生まれていた高低差を巧みに利用し、立体感のある構成に。

下がり天井部分には床材と同じフローリングを採用し重厚感を。

 

Ｌ型に配された下がり天井部分には、間接照明を仕込んで光の演出。

飾り棚ニッチとリモコンニッチ。

それぞれの高さを併せてＬ型に配置。

飾り棚ニッチの背面には化粧梁でも使用した古レンガを採用。

エントランスはグレータイルのヘリンボーン貼とし、色彩を統一させながらも素材で遊びを！

マンションリノベーションは新築住宅とは異なり、エクステリアという概念が存在しないことが殆どです。

その為、限られたインテリア空間の中で如何にして”見せ場”を創れるか？そこに遊びココロを忍ばせるか？がとても重要であると、再認識させられたプロジェクトでした。